管理人jun
管理人jun

サイクリング四国お遍路の注意点や費用について

日本高知県

2026/9/16投稿

2026/9/16更新

サイクリング高知県徳島県お遍路四国香川県愛媛県

サイクリングでお遍路をすると費用と日数はどれぐらいかかるのか。自転車ならではの注意点とお遍路の細かいコツを紹介します。

自分は2022年のGWに14日、2025年のGWに5日の2回で回りました。1回目は10ヶ所ほど残し、2回目で全88ヶ所を結願しました。この記事はその2回の実績をもとにしています。

お遍路とは?

弘法大師ゆかりの四国88ヶ所の霊場を巡る旅です。徳島「発心の道場(第1〜23番)」、高知「修行の道場(第24〜39番)」、愛媛「菩提の道場(第40〜65番)」、香川「涅槃の道場(第66〜88番)」の4県にまたがります。1番から順に回るのが順打ち、逆が逆打ち、何回かに分けるのが区切り打ちです。

自転車で一周すると1,100〜1,200km前後になります。3週間を一度に確保するのは難しいので、自分と同じく区切り打ちにする人が多いと思います。このマップには88ヶ所を県ごとのレイヤーに分けて登録してあるので、区切りの計画に使ってください。

大まかな費用に関して

1回目(2022年GW・14日間)

羽田と徳島空港を往復する飛行機輪行で行きました。

  • 宿泊(ホテル):8万円

  • 宿泊(キャンプ):1万円

  • 食費:4万円

  • 途中の輪行(鉄道):0.3万円

  • お遍路関連費用:2.5万円(当時は納経1回300円)

  • その他雑費:2万円

  • 合計:約17万円(別途飛行機代4万円)

2回目(2025年GW・5日間)

羽田から高松空港に入り、高知空港から帰る飛行機輪行です。残していた10ヶ所ほどを回りました。

  • 宿泊(ホテル):5万円

  • 食費:1万円

  • お遍路関連費用:0.5万円(納経1回500円)

  • その他雑費:0.2万円

  • 合計:約6.7万円(別途飛行機代4万円)

宿泊費が一番の変動要素

宿泊費はキャンプにすれば大きく節約できます。ホテルや旅館は時期と場所によりますが1泊0.7〜1.2万円かかります。キャンプ場はグランピングを含めても0.1〜0.5万円で、数百円の場所もあります。

意外とかかるお遍路関連の費用

納経(御朱印)をする場合、まず88ヶ所分の納経帳を2〜3千円で購入します。納経料は2024年4月1日に300円から500円に改定されました。約30年ぶりの値上げで、白衣への朱印は200円から300円、掛け軸は500円から700円になっています。納経費用は88ヶ所すべていただくと4.4万円です。

自分の1回目は300円の時代、2回目は500円になってからでした。納経帳を見返す満足感は大きいので、納経帳と納経費用は予算に入れておくことをおすすめします。

食費とうどん

サイクリングでは食費がかかりますが、瀬戸内海側はうどん屋が「生えている」というぐらいあります。素うどん1杯300円、天ぷらを2品つけても500円ぐらいです。早く出てきて消化もよく、天ぷらでカロリーを補えるので自転車遍路との相性は抜群です。香川側はうどんばかりにすれば食費をかなり浮かせられます。

一方で太平洋側、特に室戸岬から足摺岬にかけては店もコンビニも間隔が空きます。補給食は前の街で多めに買っておいてください。

日数とスケジュール

1回で回るなら最低20日は必要です。

理由は納経所の受付時間です。2024年4月から納経受付は午前8時から午後5時までに短縮されました。参拝と移動を考えると1日に回れる数は限られます。早起きして8時の受付開始に1ヶ所目へ着くペースでないと、山の札所が続く日は厳しいです。

霊場が密集している地域では同じ場所に数日いることになります。ホテルに連泊して荷物を置き、身軽に周辺の霊場を回り、必要なら鉄道で輪行してホテルに帰る方法が効率的です。

霊場に至る道路と難易度の色分け

霊場は山中に分散しているか、街中や街道沿いに集中しています。街中はまだ行きやすいですが、山中は自転車では大変な場所があります。修行の場として開かれているので小高い丘の上にあったり、古い参道由来の急な道が多いです。ロープウェイや専用バスがある霊場は素直に利用した方がいいです。

特に「遍路ころがし」と呼ばれる難所は往復するだけで1日が終わります。歩き遍路で遍路ころがしと呼ばれるのは12番・20番・21番・27番・60番・66番・81番の7ヶ所で、自転車でもそのまま難所です。

計画を練った方がいい場所をマップ上のマーカーの色で分けました。

[画像-色分けの凡例 (緑 / オレンジ / ピンク / 赤)]

緑:アクセスしやすいが小高い丘などにある。バスやロープウェイあり

  • 第31番 竹林寺:五台山の山上です。車道が通り、路線バスもあります。

  • 第84番 屋島寺:屋島の山上にあります。屋島スカイウェイで登れて、シャトルバスもあります。

  • 第85番 八栗寺:五剣山の中腹です。八栗ケーブルで上がれます。

例えば屋島寺は小高い丘の上にあります。地図と見ると案外行けるのでは?と思うかもしれませんが以下の写真の通りです。時間があったらヒルクライムがてら300m登るのもいいかもしれませんが...

オレンジ:代替交通がなく時間がかかる。辛いヒルクライムを覚悟する

  • 第10番 切幡寺:山腹にあり、麓から急坂と333段の石段です。

  • 第20番 鶴林寺:標高約500mの山上。遍路ころがしのひとつで、麓からの登りが続きます。

  • 第24番 最御崎寺:室戸岬の先端の山上です。岬までの国道55号が長く、最後に登りがあります。

  • 第26番 金剛頂寺:岬の山上です。短いですが急な登りです。

  • 第27番 神峯寺:標高約430m。「真っ縦」と呼ばれる急坂で、遍路ころがしのひとつです。

  • 第32番 禅師峰寺:小山の上です。短い分だけ斜度がきついです。

  • 第35番 清滝寺:山腹にあり、細く急な参道の車道を登ります。

  • 第38番 金剛福寺:足摺岬の先端です。標高は低いですが前後の札所から遠く、往復に時間がかかります。

  • 第44番 大宝寺:久万高原にあり、43番から三坂峠越えの長い登りです。

  • 第45番 岩屋寺:標高約700mの山中です。駐車場から本堂まで急な参道を歩きます。

  • 第65番 三角寺:山腹にあり、最後の登りの斜度がきついです。

  • 第71番 弥谷寺:山腹にあり、長い石段を歩きます。

  • 第81番 白峯寺:五色台の山上です。遍路ころがしのひとつで、麓からの登りが長いです。

  • 第82番 根香寺:五色台の山上です。81番から尾根道でつながっています。

こんな道路がいっぱいあります!

ピンク:代替交通がなくかなり時間がかかる。半日を使うぐらいの場所

  • 第12番 焼山寺:標高約700m。最初の遍路ころがしで、11番からの往復で半日消えます。

  • 第88番 大窪寺:結願の寺です。どの方向から入っても峠越えになり、半日は見ておいてください。

赤:非常に山深く、バス・ロープウェイがあるので利用すべき場所

  • 第21番 太龍寺:標高約600m。太龍寺ロープウェイがあります。林道はかなり長いです。

  • 第60番 横峰寺:標高約750mで88ヶ所で3番目の高さです。麓からの登山バスか有料林道で、自転車で登るなら丸1日見てください。

  • 第66番 雲辺寺:標高約910mで88ヶ所の最高所です。雲辺寺ロープウェイを使ってください。

オレンジ以降の霊場に至る道路の斜度はかなりあります。「急坂注意!エンジンブレーキを使え!」という看板があるほどで、整備されていない細い道が多いです。下りも急すぎて危険なので、一部は降りて押して下りました。

ロープウェイ・ケーブルカーのある霊場

太龍寺には太龍寺ロープウェイ(往復2,600円、片道1,300円)、雲辺寺には雲辺寺ロープウェイ(全長約2,594m、高低差657mを約7分)、八栗寺には八栗ケーブルがあります。自転車は麓の駅に置いて乗るのが基本で、積み込みの可否は各社に確認してください。太龍寺と雲辺寺は林道で登ることもできますが、往復で半日は見てください。

サイクリングで気をつけること

境内への自転車侵入はしない

札所の多くは山門から本堂まで石段があります。自転車は山門の手前か駐車場に停め、境内は歩きます。駐輪場がない札所も多いので参拝者の邪魔にならない場所を選び、鍵は必ずかけてください。納経帳と貴重品は持って歩きます。

雨具とライトは削らない

山の札所は天気が変わりやすく、下りで体が冷えます。レインウェアは薄手でも必ず持ってください。納経は17時までですが、宿までの移動が日没にかかる日が出ます。前後ライトと反射材は必須です。輪行袋は連泊拠点方式で鉄道を使うときに効くので、軽いものを1つ持っておくと計画の自由度が上がります。

また急坂が多いのでキャリパーブレーキの方はブレーキシューの呼びを持って行った方がいいです。

時期は春か秋

自分は2回ともGWでした。日が長く走りやすい一方で宿は早めに埋まります。夏は登りで熱中症のリスクが高く、冬は雲辺寺のような標高の高い札所で路面凍結の可能性があります。初めてなら春か秋をおすすめします。

飛行機輪行の空港

四国には徳島・高松・高知・松山の4空港があります。区切り打ちの入口と出口を別の空港にすると移動の無駄がありません。自分は1回目は徳島空港の往復、2回目は高松空港に入って高知空港から帰りました。

お遍路ならではのこと

参拝の順番

山門で一礼して境内に入り、手水で清め、鐘を撞いてから本堂、大師堂の順にお参りし、最後に納経所で朱印をいただきます。スタンプラリーではないので、しっかりと参拝をしましょう。

服装について

歩き遍路は白衣と輪袈裟が定番ですが、自転車ではサイクルウェアで問題ありません。自分もサイクルウェアでしたが、場所によっては寺建物内を回れる場所もあるので生足と裸足にならない様にサイクリングタイツを履いてました。

通夜堂と善根宿

札所の境内にある「通夜堂」や地元の方が提供する「善根宿」は、歩き遍路向けの無料または格安の宿です。自転車でも使えることはありますが歩き遍路のための場所なので、自分はホテルとキャンプ場を基本にしました。

まとめ

自転車での四国遍路は1回で回るなら20日、費用は宿次第で15〜30万円が自分の感覚です。区切り打ちで数回に分ければ仕事をしながらでも結願できます。山の札所は無理をせずロープウェイやバスを使い、納経の時間と宿の位置から1日の数を逆算する。それさえ守れば、あとは四国の道と人がなんとかしてくれます。

マップの88ヶ所のマーカーは色で難易度を示してあります。区切りの計画に使ってください。

同行二人
南無大師遍照金剛

このツーリング投稿はいかがでしたか?シェアしてみよう。


コメントを投稿するにはログインが必要です。
まだコメントがありません。最初のコメントを投稿しましょう!