Posted day:2026/03/04

Updated day: 2026/03/04

【2026年4月施行】サイクリストは押さえたい自転車の交通反則通告制度(青切符)の導入

こんにちはRouteShare管理人です。2026年4月より自転車の交通反則通告制度(青切符)の導入が始まります。RouteShareはサイクリスト・ツーリストの方が多く見るサイトのため、記事を作成しました。

この記事では青切符に関する改正内容に関して何が変わるのか、何を気をつければいいのか?警視庁・政府広報オンラインから発行された以下4つの資料を用いて解説したいと思います。

まず何が変わるのか?

  • 16歳以上の者が行った自転車の反則行為(信号無視や一時不停止など、警察官が実際に見て、明らかに違反行為を行ったと判断できるもの)をした時、青切符が交付されます。
  • 青切符は自動車、原付が対象でしたがそれが自転車にも拡張されます。
  • 16歳未満の者が青切符相当の反則をした場合は警告・指導による違反処理となります。
  • 反則行為が記載された青切符、反則金の納付時に銀行や郵便局の窓口に持参する「納付書」が交付される。反則金を納めることで処理が終了し、刑事手続きには移行せず、前科がつかない
  • 青切符相当の違反の中でも16種別の危険行為を繰り返すと4月改正以前からある、自転車運転者講習を命令されることがあります。(罰金払う上に講習を受けないといけない)

まずは青切符と赤切符について

交通違反の取り締まりには🟥赤切符と🟦青切符があります。

🟥赤切符は違反自体が悪質で危険なものに適用されます。例えば飲酒運転、妨害運転、人身事故、スマホながら運転など交通事故に直結しうる行為です。刑事手続き(取調べ・裁判)を受けることがなり、罰金などの罰則の他に前科がつきます。自動車では免停になることもあります。この改正以前でも飲酒しながら自転車運転したりすれば赤切符を切られ、検挙されることがありました。

一方、🟦青切符は軽微な違反に適用されます。例えば一時停止違反、整備不良などです。反則金を納付すれば刑事手続は終了し、前科がつくことはありません。自動車免許では違反点数が貯まります。ただし、反則金を払わないと刑事手続に移行されます。

本来軽微・重大問わずこのような道路交通法違反をした場合、検察庁により起訴がされ、裁判所にて審判が行われます。しかしすべての交通違反を取り締まっていると検察官・警察官・裁判官・違反者にもかなりの時間・事務的負担がかかります。そのため交通違反に関しては、軽微なものは交通反則通告制度に基づき、反則金を納めれば手続きが終了する制度になっています。起訴、裁判を行わないので迅速に処理が行われるため、違反者から警察、裁判官の負担が減ります。

2026年4月前までは青切符に関して自動車、原動機付き自転車(原付)のみが対象であり、自転車は対象外でした。(警察官に警告や指導はされますが罰則がありませんでした)

なぜ自転車にも青切符を導入するのか?

自転車関連の交通事故件数は2020年以降横ばいが続きいており、自転車乗車中の死亡・重傷事故のうち、約4分の3は自転車側にも法令違反があるという状態です。自転車の交通違反検挙数も急増しており、違反者への実効性のある責任追及ができるようにこの改正が行われることになりました。

自転車運転者講習制度との関係性は ?

2026年4月の改正以前から、16種の講習対象となる交通違反行為がありました。以下の交通違反を3年以内に2回以上反復して検挙され又は交通事故を起こしたときに講習命令を受けていました。

(【自転車ルールブック】より引用)

これら16種類の中には酒気帯運転など従来の赤切符相当のものもありますが、信号無視など青切符相当のものがありました。青切符相当の者に関しては警告カードを与えたり、記録はされるので上記の通り反復して違反すれば講習命令を受けることがありました。ただし2026年4月から青切符が自転車にも適用されることとなり、反則金に加えて反復して行うことで講習命令を受ける可能性も出てきます。

つまり場合によっては反則金も払う上に講習を受ける羽目になります。

自転車で走る上で気をつける点

歩道を走る上での注意点

自転車は道路交通法上「軽車両」であり、原則として車道の左側を通行しなければなりません(法第17条第1項、第4項)。歩道通行は例外です。

普通自転車が歩道を通行できるのは、

  • 「普通自転車歩道通行可」の標識・標示がある場合
  • 13歳未満、70歳以上、一定の身体障害を有する方が運転する場合
  • 車道の状況からみて通行の安全確保のためやむを得ない場合

道路の種別や標識によって分かれますのでこちらの警視庁が出しているサイトをご確認ください。図説つきで非常にわかりやすいです。

自転車の交通ルール(警視庁)

通行できる歩道上では歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければなりません(同条第2項)。徐行とは「直ちに停止できる速度」で進行することをいいます。また、歩行者の通行を妨げるおそれがある場合は一時停止するなり、降りて押して歩くようにしましょう。

【自転車ルールブック p.6, p.18】では、単に歩道を通行しているという理由のみで直ちに検挙対象となるわけではないものの、歩行者を驚かせるような高速通行や、警察官の警告に従わず違反を継続した場合は、悪質・危険な違反として取締りの対象となり得ると説明されています

「車道の状況からみて通行の安全確保のためやむを得ない場合」は例えば...?

  • 道路工事や連続した駐車車両などのために車道の左側部分を通行するのが困難な場所を通行する場合
  • 道幅に対して交通量が多く、車・自転車ともに安全な距離を保てない場合
  • 車道の幅が狭いなどのために、追越しをしようとする自動車などの接触事故の危険性がある場合

自転車は原則、車道を走りますが設計上全ての道路が互いに安全に快適に走れるわけではありません。サイクリストでも後ろの車が自分を追い越せず詰まっているのを申し訳なく感じる人もいます。(筆者もそうです)

ルールブックでも歩道を通行しているからすぐ検挙というわけでなく、あくまで歩道を走る割には速すぎたり歩行者を妨害したらダメということです。「交通量多くて怖いな...」、「路駐が多くて左側維持ができない!」という時は歩道に移動して徐行移動、または降りて移動しましょう。

特に気をつけたい交通違反行為

携帯電話使用の禁止。

携帯電話・スマートフォン等を使って通話したり、表示された画像を注視することが禁止されています(法第71条第5号の5)。
スマホを操作しながらの走行をしないようにしましょう。地図などをみながら移動したい場合は一旦停止するか、スマホホルダーをハンドルなどにつけて操作・注視しすぎることないようにしましょう。

ブレーキが不良の自転車の運転の禁止。

ブレーキがない自転車や、ブレーキが故障した自転車を運転してはいけません(法第63条の9第1項)
買ってから長くメンテナンスしていなかったりすると予想以上にブレーキが弱くなっていることがあります。

安全な運転を行う

両手離しで運転、ウイリー走行、蛇行走行などをしない。自転車のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければなりません(法第70条)
公道で曲芸はしないように。

二人乗りの禁止。

自転車で二人乗りをしてはいけません(法第57条第2項)。ただし、16歳以上の保護者が、小学校入学前の幼児を幼児用座席に乗せて運転することや、タンデム自転車や三輪の自転車で乗車するための座席がある場合は、自転車の運転者以外の者を乗せて運転することが、公安委員会規則で認められています。ただしおんぶや抱っこは認められません(座席が必要)。
他にも、ハンドルに買い物袋を吊り下げる行為も軽車両乗車積載制限違反になる可能性があります。

イヤホンをしながらの運転、傘を差しながらの運転の禁止。

傘差し運転や、イヤホンをつけて周りの音が聞こえない状態での運転は、全ての都道府県で禁止されています(法第71条第6号)。

ただし、イヤホンを片耳のみに装着しているときや、オープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンのように、装着時に利用者の耳を完全には塞がないものについては、安全な運転に必要な音又は声が聞こえる限りにおいて、違反になる可能性は低いです。ただ、この辺は取締りをする警察官の判断によるところが大きく、音量の問題もあるためイヤホンはしないことをお勧めします。

無灯火の禁止

夜間は、ライトをつけなければなりません(法第52条第1項)。

こちらは道路が見えてるからいいと思っていても、他の歩行者や車からは接近する自転車が見えないことが多いです。夜道は速度の感覚が昼間と異なり、速くなりがちにもなります。自分の位置を知らせるためにも必ずライトをつけましょう。

右折をする時はに段階右折をすること

車道の右折レーンに入ってそのまま移動していませんか?自転車は右折する場合、二段階右折と言って下図のようにして移動する必要があります。

ちなみにこのようなト型、Y字路の場合は先の方で横断歩道や交差点を見つけて、行きたいとこまで戻る必要があります。

通勤や通学にて

通勤・通学時間帯は、自転車関連事故が多い時間帯の一つとされています。【自転車ルールブック p.5】では、事故や違反が多いエリアや時間帯(特に朝の通勤・通学時間帯、日没前後)に重点的な指導取締りが実施される旨が示されています。

学生の皆さんは自転車だからといって今までの感覚で勝手ままに運転すると止められる可能性があります。対象者は16歳以上なので高校生や大学生にとって反則金は手痛い出費になります。イヤホンしながら走ったり、スマホをいじりながらとかやめましょう。

ツーリング・トレーニング・趣味にて

スポーツサイクルはシティサイクルに比べてスポーツ志向でスピードも速く事故のリスクは上がります。チームで走行を行う場合もあります。チーム内の法令遵守意識は高めて「他の人がやっているから...」みたいなことはしないようにしましょう。

話したいからと言って並列走行はせず、右折もちゃんと二段階右折をしましょう。タイムや走るペースを維持したいからと言って信号無視や徐行しないなどはもってのほかです。

スピードが高いので加害リスクも高く、自分が事故るリスクも非常に高いので意識している方は多いと思いますが、今回の改正を契機にモヤっとしているルール分の再確認をしましょう。

ここからはエッセイです

以上がまず政府・警察が出している広報から得られる内容、そしてサイクリストとして把握しておくべきことになります。以降の内容はRouteShare広報で考えている"意見"なため、単に4月からの改正に関しての事実的情報だけ欲しい方はここ以降はみなくても大丈夫です。

以降はサイクリストとしてRouteShare広報で考えている意見をいくつか述べたいと思います。

厳密に守るには日本の道路設計が無理すぎる(特に都市部)

多くのサイクリストは「原則車道といっても、危ない道路多いだろ」という声はSNSでよくみれます。管理人の筆者もサイクリングをしていて「うわーー狭すぎやろ」と思う道路に迷い込んだり、地方にツーリングいく時にもトンネルは歩道があれば通るようにしています。

一部の地域では自転車道を設けて安全に走ることができますが、多くの道路はとりあえず自転車レーンを敷いたみたいな箇所が多いです。

筆者が台湾行った時はこのように、原付と自転車だけが走れる二輪車道が主要な国道にありました。台湾一周をした時ほとんどの道路にありかなり有り難かったです。

流石に山中や崖沿いの狭い道路は無くなりますが、大方の道路にはあります。台湾はまだ原付が多いというのもあるので、このような道路設計になっています。

日本はすでに道路が車中心で設計してところ狭しと建物が並んでいるので、これから改修するのはかなり難しいと思います。設計上難しい道路が多いので危ないと思ったり、後ろ詰ませているなと思ったらすぐに歩道に避難していいと思います。

目指したいのはお互いの安全と安心

SNSでは歩行者vs自転車vs車みたいな三国志状態になることがありますが、この青切符の制度は悪質な自転車乗りを取り締まったり、逆に罰則付きにすることで嫌でも安全意識を周知して互いの安全と安心を守るためにあります。

二輪車は性質上ころんだり、衝突時に運転手が投げ飛ばされるなど殺傷性が高い乗り物です。資料に示した警視庁のデータでも、自転車の事故でも「自転車側の運転に起因する事故」が75%あると報告されています。厳しくはなりますが、この期にルールを再確認してお互いの安全を守るようにしましょう。

とはいえ青切符の不服申し立てほとんどできないのずるい気がする

この記事を作る際にさまざまな公的な資料などをみたのですが、青切符の不服申し立てに関しての記述があまり見当たりませんでした。一応このような罰則を与えられた時に、それが不当なものであることを主張する権利は国民にはあるんですけどね。

青切符相当の交通違反に対する不服申し立ては自動車のみだった時から問題点として上がっています。青切符の交付に不服があり、サインをしなかったり反則金を支払わないということもできますがその場合、刑事手続に移行します。

その際に証拠(ドライブレコーダー)などがないと裁判で逆に違反行為が刑事訴訟として認定されて拘禁系や罰金刑(前科あり)を受ける羽目になり青切符ですむものが赤切符的な手続きになってしまうことがあります。そのため権利として不服申し立てはできますが、実情として費用や立証の難しさの関係上多くは行われていません。

法律のサイトでないので、どうなればOKとか細かくは書くことはできないのですが懸念点として多く上がっている点だと思います。

この記事を書いていた2026年2月に某県警による不正な交通違反取り締まりが判明して返金される報道があったので、それもサイクリストの不安や取り締まりへの不信感につながっていると思います。この不正取り締まりは現場で受け取った告知書と後日届いた通告書の内容が異なっていることで判明しました。そのため不服と思いつつも交付されたものは大切にとっておき、制度の問題が発覚した際に備えておくぐらいしか今はできないと思います。

ただこの辺は制度と運用の問題であり、青切符適用は急増する自転車事故を減らすために現在取れる現実的な方法だと思います。今までサイクリング中に警察官に止められたり指導されたことがない人、しっかりと自転車をメンテナンスしている人、ドライバーとトラブルにならなかった人は今までよりルールを意識すれば問題ないと思います。

とにかく自分を守ることにもなります!

「自転車なのにこんなに厳しくしなくても...」と思わず自転車は軽車両であり、速度によっては人を十分殺傷し得ること、自分を守ることにつながる点を意識してもらえればと思います。

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